子どもたち、羽休めをしよう
学校に行きにくいと感じるお子さんが増えています。環境へなじむことに困難を感じている子たちがいるのに加え、感染症の濃厚接触や陽性を経験して再び登校することにハードルを感じるという話も聞いています。
うちもそうだった!
そうなん?そういう時もあるよね。
我が子が一年生のころにも早退やお休みを何度か経験しました。
話を聞いてみると、幼稚園生活からの環境の変化になじめないことが原因でした。クラスメイトのしゃべり声やほかの子が注意されることに共感してその場に身を置くことにしんどさを感じていたのです。先生とも何度か話をして時間をかけて子どもの心は整っていきました。二年になった今はむりなく登校しています(子どもの要望から朝は学校まで送っていますが、私の散歩も兼ねているのだと気持ちも切り替えました)。
子どもが学校や園を休むと慌てるよね。
「子どもが学校にいかない」という現実に母としては、異常事態が発生した、今日のスケジュールを調整しなくては、と慌てます。私もそんな気持ちで今日はすんなり行ってくれるだろうか、先生からの電話がかかってくるのだろうか、と当時はひやひやと過ごしていました。
ですが。ふと気が付いてみると、慌てていたのは私の気持ちだけでした。子どもは自分を自分で守るためにその場に行かないと判断している。自衛の能力を持っている。そこに焦点を当てると慌てていた自分の気持ちがかすんでいきます。学校にいけないときは無理にいかなくてもいい、羽休めをさせてあげよう。そう思いいたりました。
慌てるだけじゃなくて不安にもなるな、親も子も。
学校に行きにくいお子さんがいるという事象がある中で、母自身の気持ちの切り替えにも時間がかかるものです。学校に行っているはずの子どもがずっと家にいる。本当に大丈夫なのだろうかと落ち着かない。同時にお子さん自身も葛藤のただなかにいます。ここにいていいのだろうか。。
アートは自由!決まりが無いの。そこがいい。
そこで私は、アートを羽休めのきっかけにしてもらいたいと考えました。アートには、正解も不正解もありません。ただ目の前の物事に集中して色を重ね、形を作っていく。自由なのです。
「外の世界とつながるゆるい居場所で羽休めをしよう。偶然が生み出したアートはなんだか自由で決まりが無くて。そんな時間に身をゆだねよう。」
これはパンフレットに記載したコピーですが、そんな気持ちで固定概念をゆっくりとほどいて、自分にとって心地よい時間を探してほしいと思っています。お子さんだけでなく、お母さんたちも。
絵の評価もカウンセリングも行いませんが、ぎゅーっとした気持ちにつぶされる前にゆるさを一緒に体験しましょう。
【もりのいりぐちで羽休め】
活動日:主に第二・第四水曜日の10時~12時
対象:学校に行きにくさを感じている小中学生とその保護者
料金:一人2千円(ご家族二人3千円)
会場:アーティスト・イン・レジデンス『SPACE DEPARTMENT』
住所:奈良市平松1丁目27-12(近鉄尼ヶ辻駅徒歩10分)